赤絵福寿三多文茶杯 ③

矾红fánhóngと呼ばれる赤絵の古い茶杯です。

仏手と桃、柘榴の描かれた福寿三多文は、中国の伝統的な吉祥文。寿の文字に福を表すコウモリも描かれ、とても中国らしい図案です。仏手は福を、桃は長寿を、柘榴は子孫繫栄を表しますが、知らない方が一見すると分からないのではないかな、というくらい、かなり奔放な筆運びで赤く塗られていますね。それでも、文様の意味がわかると、思わず微笑んでしまいます。杯の底の桃なんかは、まあ桃には見えないんですがそれが緩くて非常に良いですね。

茶杯も豆皿同様あまり出会えません。主人杯としてご自身のためのひと杯とされたり、落ち着きある赤がアクセントになるので、お部屋のインテリアとして飾られたり、福を身近に感じていただけるといいな、と思ってのご紹介です。

赤絵は現存するものが減ってきている印象があります。お探しの方はお早めにお求めくださいね。

こちらは古物ですので、写真や下記の状態をお確かめの上、ご質問がございましたら、お問い合わせフォームよりお尋ねください。

直径：6.8cm / 高さ：3cm / 容量：約14㏄

状態：古物（縁に4カ所ほどカケあり。）